建築のまえに

Corb [コルブ] 一周遅れの建築と人の話

2010/08

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100926妄想受信中

ものごとを考えるとき はなぜか今の自分のことを基準に考えてしまい、他のことは基準以外のこととして特別なもののように見てしまいがちですが、それでも最近では加齢や、あってほしくありませんが事故などにより身体の自由が制限されても、幸せに普通の生活をおくりたいと考える人が増えてきているように思われます。

まだ若い方が住宅を建てるときも、将来のことを考えて少なくとも車いすが通れる寸法で計画をされたらいかがですかと言えば、案外「その方が良いと思います」と答えてくれます。

障害者という言葉はあまり良い言葉とは思えませんが、今の世の中は心や身体に普通に社会生活を送ることが出来ない、何らかの障害を持つ個人を指して障害者と呼んでいますが、実は私たちだって普通に生きてるようでも案外いろいろな障害が身の回りにあって苦労していると思っています。

でも私たちは自分のことを障害者だとは考えていませんから、結局のところ障害は人にあるのではなく人々を取り巻く環境や社会、そして人と人との間にあるのではないでしょうか。


テレビは今バラエティー番組が花盛りで、多くの芸人さんが当たり障りのない芸でお茶の間を賑わせていて、それはまるでローマ帝国のパンとサーカスの話を思い起こします。

それでもたまには目から鱗が落ちるようなバラエティー番組もあって、NHK教育テレビの関東地方では金曜日に放送される「きらっといきる」という障害のある人を主人公にした番組は、久しぶりに面白いと思って見ることが出来ました。

24日の放送では、障害を持つ人達から面白い芸が出来る人を発掘する企画の第1回目があり、脳性麻痺の男性の元気の良い芸と、又言語障害もあるために、少し分かり難い言葉をキチンとすくい上げてつっこみを入れるヘルパーさんの漫才コンビの「ゆうじーず」さんや、統合失調症の経験を芸にした「シッパイダーマン」さんの、なんの気負いもない一発芸がとても普通なお笑いでそれが又新鮮でした。

そんな番組の中で時々流れてくる「妄想受信中」という言葉がなぜか心地よく響いてきた、何とも不思議で面白い番組でした。


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100919デザインの素

新しいデザイン を創り出すことは大変な努力が必要なことで、それまでに蓄積された知識や経験そしてほんの些細と思われることから受ける発想の開花、そしてそれを形にまとめ上げる根気や他の人達との協働など、多くの困難のうえに成り立ちます。

ある人の本にデザインのお手本は出来るだけ遠くに求めることが大事であると書いてあり、それはヨーロッパの片田舎の工場であったりアフリカの砂漠の真ん中にある集落であったりと距離の遠く離れたところであったり、エーゲ海に浮かぶ島の神殿や日本の古い時代に建てられた寺院のように、時間の遠く離れた建物であったりです。

となりの町にカッコイイ建物があったからとか、建築雑誌に出ていて気に入ったからという理由ではちょっと恥ずかしいですね。

  img953.jpg

1965年に完成したエーロ・サーリネンさんのセントルイスに建てられた「ゲートウェイアーチ」は、「西部への門」とも言われ、西部開拓を記念して1948年のコンペで優勝して造られたものです。

高さ192mのアーチには上昇するごとに角度が変わるエレベーターがあり、いちばん上は展望台にもなっています。

ところがこのモニュメント、いつの頃か元ネタが案外近くにあるものではないかと言われるようになりました。

シャープな造形、素材への充分な配慮、構造的な合理性と技術への挑戦、コンペの意図を明確に表現した芸術性は誰からも批判されることのない建造物だと皆考えていましたが、伏兵はすぐ足元にいました。






今では世界一のファストフードチェーンとなったマクドナルドの看板です。

マックのゴールデンアーチをたてに半分に切れば「ゲートウェイアーチ」にそっくりではないか、ということらしいですが確かに見れば似ていますね。

       IMG_2668.jpg

コンペの時期からすればエーロ・サーリネンさんがマックの真似をしたことはないでしょうが、本当に独創的な建築を造っても元ネタ探しばかりで終わってしまっては、その建築への正しい評価は出来ないでしょう。

創造的な批評があってこそ未来への展望は開けます。

そうでなければ「ゲートウェイアーチ」が言われたように、今度はマクドナルドがこのモニュメントの真似をしてお店の看板を作った、と又変なことを言い出す人も出てきますから、せいぜいお茶のみ話にちょうどいいくらいの話題ですね。

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100913 2乗、3乗

大きな飛行機 がなぜ空を飛ぶのか、皆さんも不思議に思うでしょう。

燃料やペイロードをたくさん積んだ国際線が離陸するのを見ていると、ちゃんと飛んでくれるだろうかといつもハラハラします。

それに比べてセスナやビーチクラフトなどの軽飛行機は、あっという間に軽々と浮き上がり、同じ飛行機でも全然安心感が違います。

大量輸送という時代の要請により大きくなってきた飛行機ですが、それを支える技術開発には多くの苦労があり、民間機ではボーイング社のジャンボ機が一時期そのピークになりました。

飛行機に働く浮き上がる力は乱暴に言ってしまえば、飛行機の速さの2乗に主翼の面積と空気の密度、そしてそれらに揚力係数をかけた力です。

大型化した飛行機を出来るだけ安全に、そして短い滑走距離で離着陸をさせるためには、スピードは出来る限り低くしたいのですが、そうすると今度は揚力が減ってしまいます。

空気の密度は変わりませんから、主翼の面積と揚力係数を大きくしなければならないことになります。

しかし、主翼の面積は平面ですから、かたちが相似形であれば、大きくした長さの割合の2乗で広くなるのに比べ、これも又乱暴な言い方をすれば重さはその3乗で増えてしまいます。

そうするとますます飛ぶには悪い条件になってしまった飛行機を、何とか持ち上げようとするには、揚力係数にがんばってもらうことになります。

そこで出番になるのが高揚力装置と呼ばれる、数々の仕組みです。

最も一般的なものはフラップで昔から単純に翼の後端を下に曲げただけの仕組みはありましたが、今の大型機ではそれを二重三重に配置してなおかつスライドさせています。

又前端にもスラットという装置を取り付けて、揚力が大きくなるのを助けています。

          200px-Undercarriage_b747_arp.jpg

何でも同じ形で同じ仕組みのものを、そのまま大きくすればよい訳ではありませんね。

社会制度や住宅も同じことで、大きさが違えば必要とされる機能も異なりますから、地方政治で評価の高かった人が、国政でその能力を発揮することが出来るか、小さな住宅を上手にまとめられる人が邸宅にもその腕を発揮出来るか、これには努力と見識が必要でしょうし、やってみなければわからない事かもしれません。

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100909又右エ門蔵

重陽の節句 と言う言葉にはピンときませんが、菊の節句と言えばむかし聞いたことが有るように思います。

9月9日は五節句のひとつで、最近は学校でもこの言葉を教えるのでしょうか、どんな漢字なのかと聞かれたことも有りました。

近頃は日本酒の世界もこの日に合わせて、寒い時期に作られて貯蔵されていた新酒を出荷前の火入れをせずに出荷する「ひやおろし」の解禁日にしているところも有るようです。

まるでボジョレーヌーボーのお祭りのようですが、美味しい日本酒を皆さんに知ってもらう良い機会かもしれませんね。

私が飲んだ「ひやおろし」で忘れられないのは、又右エ門蔵と言う秋田の酒で2000年4月11日の上槽ですからまだそれほど熟成していなかったのでしょう、AK-3酵母を使用しているのですが、酸度は1.9と少し高めで、アルコール度数も少々高かったかと思います。

少し荒々しさのある日本酒ですが、きれいな酒だけではなく、人と同じように個性のあるものも又良いかなと考えますが、この酒を買った酒屋さんにそのことを言ったら、「へー、こういうお酒が好きなんですか」と言われました。

どういう意味だったのでしょうか。

近頃は酒造技術も発達し設備も良くなっているので、一定以上のレベルのお酒を造ることは、昔にくらべればそれほど難しくないことでしょうが、それがかえって一歩間違えば、個性の少ない小さくまとまった日本酒を造り出すことになりかねません。

そこから抜け出すには、より技術を磨いて上へ突き抜けるか、日本酒の考え方を再定義して横に突き抜けるかのどちらかでしょう。

間違っても下に突き抜けることがないようにお願いします。

台風も過ぎ、もう少しすれば秋らしいさわやかな季節がやって来るので、多くの蔵から「ひやおろし」が出ていますので、どれが美味しいか飲み比べてみるのも良いのではないでしょうか。


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100905コペル君

むかし書かれた本 が長い年月を経て読み継がれているものを古典というのであれば、文学や哲学、経済学など様々な分野にそのような本が有るでしょう。

児童書のなかにもすでに古典は有りますが、大人と子供の境目の時期の中学生にとっては「ファーブル昆虫記」や「ロウソクの科学」「フェルマーの最終定理」などの自然科学の入門書が多く、倫理的な事柄についての本は少ないようです。

そのような中で、70年以上前に出版された本で子供達向けの良い本として評価の高かった吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」と言う題名の本のことを、ラジオやテレビで聞く機会が最近になって続けて有りました。

この本は、戦前の言論統制の厳しくなる中で、次の世代を担う子供達の為に書かれました。

父親を亡くした主人公のコペル君という中学2年生の日常での経験や悩みと、それを見守る叔父さんのコペル君への「ノート」から出来ていて、難しい歴史や科学そして社会の関係を分かり易くそして自分から進んで考える事の大切さを教えてくれる、ちょうどこの年齢の子供達が誰しも持っている漠然とした不安に少しでも答えて、その行くべき先を指し示そうとした本です。

今の時代にあらためてこの本が取り上げられるようになったことも又重要かもしれません。

自由と幸福が約束されたかに見えた若々しい日本に、経済や社会・人間関係など様々な不安が立ちこめ、特に子供達の将来への希望がますます小さくなって行く、今の社会にとってこの本が持っているメッセージをあらためて知ってもらいたいからでしょうか。

          IMG_2569a.jpg

自分がこの本に出会ったのは1982年に文庫本として出された時でしたから、もう子供ではなかったのですが、大人として読んでも又いつ読んでも、新しい感銘が有るのは古典の風格ですね。


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